感染症疫学の専門家が伝える「新型コロナのいま」 〜寮生活を送る学生たちへのメッセージ 2021年1月
〜チャイルドファーストな世の中を創る〜
「子ども虐待のない未来を目指して」
未来の礎である子どもたちを
健やかに育てるにはどうしたらいいのか
虐待のニュースは誰しもが見たことがある。
でもニュースで報道されているのは、本当にごく一部。
みなさんが想像すらできない現実が、今この日本で起こっている。
現実に。身近に。
今日本で公式に対応されている子ども虐待は、およそ25万件。
虐待の通告を受け付けている
児童相談所と市区町村の統計の合計である。
この数字はどんどん増加している。
18歳までの子どもの100人に1人が通告されていることになる。
虐待はエスカレートする
はじめは言葉で怒鳴ったり、
小突く程度から、
あざが残るようなものになり、
いずれ命に関わるような状況につながっていく。
虐待は「予防」することが一番重要
英語では、子ども虐待対応=child protection/child safeguardingである。
つまり「子どもの安全」をkey wordとして、虐待を捉えている。
「子どもが安心して、安全に過ごすこと」ができていなければ、
それは「全て」子ども虐待なのである。
そして、ここでの主語は「子ども」であることが重要だ。
「チャイルドファースト」はまさにこれを指す言葉である。
そこに保護者の視点はない。
保護者がしつけとして叩くことも、子どもにとっては暴力に他ならない。虐待なのだ。
この虐待を予防するために、
様々な活動が行われている。
この記事でご紹介したいのは3つ。
①動画というアプローチ
(チャイルドファーストプロジェクトによる動画制作)
①一般社会の生活者の虐待に対するイメージを変えるために
②「動画」というコミュニケーションツールを使って
③子育てのあり方について発信していく
クラウドファンディングで資金調達。医師、臨床心理士、コミュニケーション専門家が共同して、社会への虐待問題啓発を目的とした動画を制作。
②ソーシャルデザインというアプローチ
(ママリングス&江東区による共同事業)
①虐待予防のための仲間を増やしていくために
②様々なプレイヤーを集めた勉強会を実施して
③行政・NPO・企業・個人の協力関係を作っていく
虐待予防に向けた活動を「仲間」と共に進めていくための意識合わせ。
冒頭、編集長かいだが京都大学の研究員としてお話をさせていただきました。
③記事化というアプローチ
(ジャーナリスト堀潤氏による記事化・発信)
①虐待予防のための仲間を増やしていくために
②取材・発信のプロと共に素材を作り
③知ってほしい「未来の仲間」に伝えていく
ジャーナリスト堀潤氏による記事化。①の動画を「発信用の15分の取材動画」として再編集。
一般社団法人ママリングス 落合 香代子
看護師、不妊カウンセラー、子育て相談員、子育て支援団体代表。
医療専門職の子ども虐待予防啓発団体「チャイルドファースト PROJECT」事務局。
2012年よりポジティブ・ディシプリンの普及啓発に関わる。
「スウェーデンのたたかない子育て」「こうとう子育てメッセ」の企画運営に携わっている。
小学生の二児の母。